ボードゲーム雑記

2001年10〜12月

2001年11月18日日曜日

「ヒストリー・オブ・ザ・ワールド(Hasblo)」

 新版の世界史を6人てプレイ。今回は第3エポックの「マケドニア」で一気に点を稼ぎ、そのまま最後までそのリードを維持して終わりました。それにしてもよく勝てたものです。マケドニアの後は、クメール、宋、インカ・アステカ、オランダという「宋」以外にどうしようもないものだらけ。ちなみに「宋」を渡したプレイヤーによると「セルジュクトルコと見間違えた」とのことです。なんで「宋」という使える文明が渡されたのか謎だったのですが、納得。


2001年11月12日月曜日

鈴木直人が帰ってくる!

 その昔、ゲームブックブームだったころに「ドルアーガの塔・3部作」(東京創元社)や「スーパーブラックオニキス」「パンタクルシリーズ」を出して日本のゲームブックブームを支えた鈴木直人さんですが、これらの作品の後、表舞台からも去ってしまいました。復活を望む声もありつつも沈黙を続けていたのですがその沈黙を破り12月10日に創土社から「Chocolate Knight」を出すとのこと。なんといっても、今年8月に放置された鈴木直人さんのファンサイト「鈴木直人伝説」が活動を再開するほどの話題でした。
 個人的にも復活は嬉しいのですが、どういうものに成っているのかがとにかく不安です。ゲームブックブームの末期、ファミコンのRPGがちょうどブームになってきた頃だったせいもあり、ゲームシステムに凝ったタイプのものが増えていきました。ですが、それは読者(ユーザー)に面倒くささを押しつける結果となってしまったと思います。そう、ファミコンを意識した結果システムが凝っていき、それがゲームブック離れとつながっていってしまいました。どうもゲームブックの「ゲーム」という点だけがクローズアップされてしまっていた作品が多く、文章力で勝負はしていなかったような気がします。人によって感じ方は違うと思いますが、鈴木氏もやはり前者ですし。
 久しぶりのこの作品がどういう出来なのか本当に心配です。


2001年11月4日日曜日

「カルカソンヌ」

 というわけで、先々月に購入してからプレイしていなかった「カルカソンヌ」を3人でプレイ。
 カルカソンヌの基本的な流れは、各プレイヤーは自分の手番の始めにまずタイルをめくり、そのタイルを既に置かれているタイルにつながる場所に配置し、その配置したタイルに自分のコマを配置するかどうかを決めます。ただし、その配置する場所とつながっているその場所(例えば都市ならその都市)にコマがあると配置はできません。これをタイルが無くなるまで繰り返し、点数を競うというもの。「エントデッカー」とは異なり、タイルに配置したコマの点数の入り方が複数あります。たとえば都市に配置した場合、完成すればそのタイル数(+紋章)×2点、道路の場合は両端が確定した場合にそのタイル数×1点、修道院はその修道院の周囲8タイルが全て埋まると9点、そして草原の場合はゲーム終了時のみ得点となります。終了時の配点は、都市はタイル数(+ボーナス)×1点、道路は変わらずタイル数×1点、修道院もほぼかわらず修道院とその周辺のタイル数×1点、そして草原はその草原に接している完成した都市の数×3点となります。
 さてプレイの方なのですが、最初のプレイは誰もやったことがないのでどういうタイルがあるのかが分からないのでお互い手探りながらのプレイとなる。プレイしていくとスタートタイルにある草原がかなり大きいものになってしまい、事実上その草原に絡めるかどうかというのがポイントとなっていました。また最後の方まで修道院が出てこず、これはかなり少ないのかなと思っていたのですが終盤になってから連続で登場。修道院がどれだけのものだかさっぱり分からずに終了。2回目のプレイは、道でとりあえず2点、都市でとりあえず2点みたいなプレイが続き、本当にこれでいいのだろうか?と疑問に思ってました。そして今回は非常に大きい都市が出来ました。最初大きくしていたプレイヤーに途中から参入し、それ以降は2人で、もう1人が入れない様に端の方へ端の方へと拡張し、結局40点近くを叩きだし、また草原の方も私が単独1位となり、108点でダントツで勝利しました。
 とりあえず2回プレイして思ったのは、おそらく2人でプレイした方が良いだろうということ。3人だと大きい都市とかが出来たとき、それに絡めなかったプレイヤーはその時点で負けが確定してしまいます。特に3人中2人で大きくしているのに対して1人でうまく絡むのは困難ですから。それからとにかく引き運が強いこと。引いたタイルにしかコマを配置できないですから、その引いたタイルがどれだけいい場所かというのがまず重要ですし、点数という観点でみると道路や修道院のタイルは1点にしかならないが都市は2点(特に紋章付きなら+2点)ですし、終了時にも1点(同+1点)ですからね。あと修道院も引いた段階で2点は確定しており、おそらく5点以上になれるだろうから価値が高いと言えます(その上、他人がこの点数に絡んでくることはあり得ないのもポイントです)。道路だけでないタイルをどれだけ引けるかがポイントな気がします。まあ、基本的には2人用運ゲーということで。

「チグリス・ユーフラテス」

 続いてプレイしたのが「チグリス・ユーフラテス」です。発売直後に購入して何度かプレイはしたのですが、それ以降なかなかプレイする機会が無くここ数年、ずーっとプレイされていなかったものでした。
 「チグリス・ユーフラテス」では、手番に2つ行動できます。行動の種類は「指導者を配置/移動/手元に戻す」「手持ちのタイルを配置する」「破壊タイルを配置する」「手持ちのタイルを任意の枚数交換する」の4種類。指導者はタイルと同じく4色あり、それぞれのタイルに対応しています。指導者は神殿(赤タイル)に隣接する場所だけに配置できます。指導者を配置しないことには点数にはつながらないので、まず最初に行う手となります。そして指導者とタイルがあるかたまりを王国といい、王国に新しいタイルが配置される度にそのタイルと同色の指導者のプレイヤーはその点数を得ます。ちなみに該当する色の指導者がおらず、黒の指導者がいる場合、その黒の指導者は点数を得ることができます。またタイルの配置で2×2マス同じタイルが置かれた場合、そこにモニュメントを配置することができます。配置されたモニュメントは2つの色を持っていて、そのモニュメントのある王国にいるその色の指導者は手番の最後に1点得ます。また一つの王国内に財宝が2つ以上ある場合、緑の指導者は財宝を1つ残して他の財宝を手に入れることができます。破壊タイルは、置いた場所に置かれていたタイルは除去され、またその場所にタイルを置くことが出来なくなります。指導者の配置やタイルの配置で一つの王国内に同色の指導者が2人以上存在する場合、戦争となります。もし既にいる指導者と同色の指導者が置かれた場合は、その指導者に隣接する神殿の数+手持ちから出した赤いタイルの枚数で競い、負けた方は除去され、勝った方は赤を1点得ます。タイルが王国と王国の間に置かれ、その2つの王国に同色の指導者がいる場合は、それぞれの王国にあるその色のタイルの数+手持ちから出したその色のタイルの枚数で競います。負けた方はその指導者とその色のタイルが全て除去され、そのタイル数+1点が買った方に入ります。補充タイルが全てなくなった場合、もしくはボード上の財宝が残り2つ以下になった時に終了となり、4色の点で最も低い色の点数が最も高いプレイヤーが勝利となります(つまり平均的に取っているプレイヤーが勝てることになります)。
 久しぶりのプレイとはいえ、以前やったときに自分一人で大きくした王国は他人の手によって侵略されて他人の物になってしまったということを覚えていたので、とりあえずモニュメントが1つある王国を作りつつも、他のプレイヤーが作っている王国にも指導者を置いてちょっかいを出してみたりしていたのです。とりあえずで作った王国が最後までほとんど侵略されず2色の点をずっと得続けられたことや、残りの2色を他の王国のモニュメントから手に入れたりしてバランス良く点を得て勝つことが出来ました。
 基本的にはアクワイアをベースにしたゲームですが、かなり違う感じのものになっていると思います。例え手持ちタイルが悪くても交換できますし、青タイル以外は場所の制約はほとんどないので望む場所へ置いていくことができます。大きい王国が出来ても、赤タイルがそこそこあれば指導者を直接攻撃することで乗っ取れますし、破壊タイルをいい場所へ置いて分裂させてから近隣の王国とぶつけるとかするとかなり面白い展開となります。特に負けた方の王国のその色のタイルが全て除去されることで、一回大きい戦いがあるだけでかなり盤面が変わっていくのは楽しく感じます。あと、点数の色が偏ると勝てないというルールがまたポイントだと思います。
 また機会があればプレイしたいものです。


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